世界観 僕らのセカイとは似て非なる世界が其処には広がっていた 女神の加護の元、数多の国が成り立ち、魔術在るモノ達が世を動かしていく ◆ 世界のハジマリ ◆ 在る時、神は突然誕生した。現在今日、創造主と謳われる女神。 彼女は独りに耐え切れず自らの対なる存在、一人の男神を創造した。 彼女と彼は幸せに暮らし、共に世界を造ったのである。 しかし在る日、女神は自らと彼は同じでありながらも別な存在だと悟ってしまうのだ。 絶望し、狂気に陥った女神は男神を殺し、そして世界の下に更に下界を造り、其処に魂を拘束してしまう。 自らと完全なる対なる存在と祭り上げたのだ。 * 何時からか下界は魔界と呼ばれるようになり、今日、男神は“魔王”と名を変え文献に登場する。 女神の名をマナ。魔王の名をリーア。 彼等が最期の創造物こそ、我々人類なのである。 『世界の成り立ち』序章より抜粋 ◆ 魔力 ◆ 我々は何の考えなしに魔力を使う。何故、我々は魔力を持っているのだろうか? 此れは女神であるマナ自身が魔力の源であった、と言う説が今日最も有力とされている。 魔力が強く、高度な魔術を操る人を『女神に愛されている』と揶揄するのも此れに基づいたものだ。 だが、中には全く魔力を存しない人も居る。 其の存在は極めて稀であり、地域によっては迫害や信仰の対象となっている。 魔力の代わりに『人を超えたナニカ』を持っているのではないかと囁かれるが、個体自体が少ないため未だ謎に包まれている。 『神話・歴史から見る魔力』三章六節より抜粋 ◆ 魔族 ◆ 魔力を持っているのは人だけとは限らない。 魔力を持った獣、魔力を持った物。魔力によって考える知識を得た異形のモノ。 これらを全て総称して『魔族』と呼ぶ。 魔族と一言で呼ぶにしても性格や姿は様々。人に忠実に化けているものまでいる。 大雑把過ぎる総称のため「分類を細かく分けるべきだ」と言う声が各所より上がり、現在見直しを検討している最中である。 『魔族事典』最新版より抜粋 ◆ 世界の要 ◆ この世界の不思議を語る中で忘れてはならない国が一つ。世界地図を見て欲しい。 我々の住まう大陸中心部付近にぽっかりと開いた海があるのが分かるだろうか。その更に中心、小さな島が見えるだろう。 これが世界の楔、要と呼ぶ存在である。国名云々よりも通り名呼んだほうが我々には身近に感じるだろう。 『要の国』 最大規模の魔術国家と謳われながらも閉鎖的な島国。外から見る限り国土は限りなく狭い。 現在は貿易や旅人の受け入れなども積極的に行われているが、未だ多くの謎が残る秘密主義国家でもある。 そんな国がどうして世界の要、などと呼ばれているのか。 勿論、国の地理的な意味もあるのだろう。だが本当は『要の国』が有する魔術集団に理由があるのだ。 ◆ 世界の支柱 ◆ 『要の国』には古来より明らかになっている機関が一つだけ存在する。『CIRLCE』と呼ばれる魔術集団だ。 凶悪な魔術犯罪や防ぎようの無い天災を予知し鎮めるのが彼らの役目である。 確認されている『CIRCLE』は五人。風水火土雷、それぞれの個性的属性を持つ。 とは、言っても『生きる伝説』と記すのが正しいほどその素性は謎に包まれている。 仕事の際、彼らは特別製の純白に純金の裾刺繍の施されたローブで個性と姿を隠し行う。 そのため、要の国の国民でも彼等が何者なのか知る者はいない…らしい。 上記二編「『身近なフシギ』シリーズ」第五号より抜粋 後、必要に応じて追記                        モドル